「質問力」 (齋藤孝, 筑摩書房) を読んで

たまには, あまり構成を考えずに書いてみよう.

「質問力」 (齋藤孝, 筑摩書房) を読んだ. 相手と会話するときに, どう いう質問をすれば相手から情報を引き出せるか, どういう質問がいい質問なの か, といったことが, 実例を使って説明されている. これを読みながら, 私は この「献血好きに 100 の質問」について考えてみた.

筆者の齋藤は, 頭を整理させ てくれるような質問を自分にふってくれる人はありがたい と書いている. 人に語ると整理ができる. これは 頭を整理する鉄則だ とも書いている. 自分の言うことを相手に理解して もらうためには, 筋道立てて理路整然と話す必要がある. そして筋道を立てる ためには本当に自分の頭の中を整理しなければならないので, 人に語ると整理ができる と いうことになる. この作業の手助けをできるような質問が, いい質問の 1 つ ということだ.

「100 の質問に答えました」というメールを, 私はときどきいただく. そ して, そこに多く書かれていることに, 大げさな表現を使えば自分の「献血観」 がクリアになった, というようなメッセージがある. これは, 100 種類の質問 -- 普段は全く考えたこともなかったような問い掛け -- に対する回答を考え るプロセスを経ることで, 献血に対する自分の態度を自分で把握することがで きたということだろう. 100 の質問を募集し, 編集するときには全く考えてい なかったが, 100 の質問にはこんな利点があったのだ. ただし, 100 の質問の 全てが良い質問というわけではなく玉石混淆であると思う. しかし, 何しろ質 問の量が膨大なので, 献血を多方面から考えられるというメリットが生じてい るのだと思う.

本書で紹介されていたが, ちくま文庫に「谷川俊太郎の 33 の質問」 (正, 続) という本があり, その質問が優れていると齋藤は書いている. いずれ, 読 んでみたい.


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