献血日記 (2002 年上半期)


2002 年 2 月 11 日 (月) (134 回 @ 阪急グランドビル 25 献血ルーム & 大阪オフミ 2002 冬)

きっかけ

なぎさかさん が大阪へ来る, その知らせに 呼応して, じゃあオフミでもやりましょうかというのが全ての始まりだった, 多分. 「ところで, さとうさんは京都でオフミをやるんですか?」 へ? そーい えば, そんなことを言った記憶もあるなぁ (^^; すっかり忘れていたけど. 2 月に大阪と京都の 2 か所でオフミをやるのも大変なので, じゃあ私が大阪で オフミを企画しますということにさせてもらったんだけど, 肝心の なぎさかさん は参加できなくなってしまった (;_;)

さて, 会場はどこにしよう. 私としては, 去年の夏からずっと, 1 度は 阪急グランドビル 25 献血ルーム (通称 G25) でやりたいと思っていたので, 参加者に希望の場所を尋ねるふり をしつつ, 裏で勝手に G25 の方と連絡を取り合って, 開催場所を独りで 決めてしまった (^^; 休日にはもの凄い人混みになる G25 でオフミを開けるな んて, 全血で 600ml を提供してしまいたくなるくらいの嬉しさだ (^^)

2 次会については, zhong-ye さんと まみまみさんからお店を推薦していただけたので, 私としてはそこから 1 つ を選ぶだけでよく, 楽できた :-) 最終的には, ネットでコースメニューと値 段を公開していた とん兵衛 ヒルトンプラザ店 に決定. お店は地下 2F で電波的には良くないコンディションだが, そんなこ とは気にしないことにした.

1 次会が 15 時からだったので, プレオフミで梅田で昼食なんて手もあっ たけど, 企画する時間がなかったし, 昼食後から 1 次会までのネタもなかっ たので, 何も言い出さなかった. 3 次会以降については, 翌日は平日というこ ともあり, 個人的にはやらない方針でいたけど…

1 次会

ジョルダン乗換案内 で電車の 時刻を調べ, 14 時 40 分頃に梅田に着くように家を出る. 京橋辺りで雪が強 くなり, 今にして思えば今後の波瀾を暗示していたのかも. 電車を乗り換えて, 大阪へ. ちょっと時間があったので, 2 次会の場所を確認. 質流れ品のセール スで混んでいた阪神百貨店の脇を抜け, ヒルトンプラザの地下へ行き, 少し迷っ てお店に到着. 献血ルームからの道を確認するために, そこから地上へ出ずに 阪急方面を目指して歩く. 時計を見ると時間がぎりぎり. 幹事は先に行ってお くべきなのになぁとか思いつつ, かといって地下街に土地勘があるわけでもな いので, 非効率的な速歩きで献血ルームへ向かう.

15 時の 5 分前くらい, 阪急グランドビル 1F のエレベータ前に到着. と りあえず手前のエレベータに乗ってみたら, 献血ルームのある 25F までは行 かないエレベータだった (--;) 上がれるところまで上がって, エレベータを 乗り換える. 開いたエレベータの中には, 桜場さん がいて, びっくり. 一緒に 25F まで上がり, 献血ルームへ.

阪急グランドビル 25 献血ルーム, 通称 G25 は, 想像を絶する混み具合だっ た (@o@) たまたま (土), (日) とルームを閉めていたので, その反動だろう か? 椅子が全部埋まっている. 椅子が無くて, 立って待っている人もい る. 奥の方にまみまみさんを確認しつつ, 受付へ. 大阪オフミ開催に際し, 私 が連絡を取っていた管理係長さんが受付にいたので, 「さとうです, はじめま して」と, 何の前置もなく挨拶してみる. 既に印刷されていた問診票をいつも 通りチェックして, 裏側のはい・いいえに○を付け, 受付に返す. 記念という ことで, ホスビーのスティック糊 をもらった. 「はたちの献血」キャンペーン 期間中の処遇品だろうか?

かろうじて空いていたロッカーに荷物を押し込め, 奥の方に座る場所を見 つけたまみまみさんの方へ行く. 1 人分程度の空きスペースがあったので, 桜場さん に座ったらと言って みたけど, 辞退されてしまったので, (ずっと) 年上の私が座らせてもらった.

ふと入り口の方を見ると, 何やらあやしい集団が. その風貌から, 見学に 来たマリオやじさん御一行だとわかり, 挨拶に. マリオやじさん以外に, zhong-ye さん と ちっぷっぷさん. このお二方とは, 今回が初めて. せっかく野次馬で来てもらっ ても, G25 内には座れる場所がない (--;) 入り口にたむろしているところに 管理係長さんがやってきて, ルーム開設以来, 最高人数を記録したときを上ま わるペースで献血者が来ていることを告げられる. 入り口にいても営業妨害に しかならないので, とりあえず入り口の内側, ロッカーの前に移動. ここでも 邪魔だけど, ここしか場所がない. もりのへなそうるさん もやってきた (^^) と喜んでいる状況じゃないんだけど, 待合室の一画が徐々 に空いてきたので, そっちへ移動した.

全血のちっぷっぷさんにはわりとすぐに声が掛かり, 問診, 検査, 採血を 行ったようだ. しかし, 成分献血は混んでいる. さっきの管理係長さんの話で は, 15 時半くらいで成分献血の受付を終了するかもと言っていてたので, 新 たな献血待ちの人は増えず, ルーム内は徐々に減ってきた. しかしなかなか順 番が回って来ない. たまぁに呼ばれたかと思うと, 医師の問診だけ, あるいは 採血検査だけという状態. その間, マリオやじさんの PC with Air-H" で遊んだり, もりのへなそうるさん の旅血グッズを見せてもらったり.

今日の医師は, 献血ルームで見掛ける医師としては年齢的に若めの♂. 血 圧計 VSM-7007S で血圧を測りつつ, お手製のカードを見せて「読んで下さい. 該当する項目はありませんか?」とぼそっと喋る. 血圧は 115/58. 下がちょっ と低いかもしれないけど, まずまず.

採血検査では, 「どちらから献血するのがいいですか?」 あ, 別にどっち でもいいっすよ. 「じゃ, 右を残しておいて, 左で検査しますね」 ちょっと血の出る勢いが弱いかなぁとか感じたけど, 特に問題はなさそう. 紫色の止血バンドが, ちょっとお洒落?

採血を待っている間に YASU さんが来て怪しい取り引きを始めたり, 仕事 を終えた ワッカンさん がやってきて管理係長さんを前にして舞い上がっていたりしてたけど, 一向 に順番が回ってこない. 献血ルーム内もだいぶ人が減ってきたなぁと思い出し た頃に, まみまみさん, 桜場さん と順番が回ってきて, 最後に私が呼ばれた. 時間は, 17 時を回りつつあった (^^;

案内されたのは, 液晶表示が日本語でわかりやすい CCS. 予告されていた 通り, 消毒を終えた右腕の内側に, 針を刺される. 8 週間ぶりの, この感触. でも, この感触を味わうまでもなく, すっと針が入ってしまった. 腕の立つ看 護婦さんだったようで. 目の前には, 小さいけど鮮明な液晶 TV が. 今日は休 みの日とは言え, 月曜日. こんな日の夕方に面白い番組はなく, ローカル局の 音楽番組を見ていた. 宇多田ヒカルの distance と traveling のプロモーショ ンビデオを見たけど, distance を見た後で traveling を見ると, traveling の異様なハイさ加減に, 一体何があったんだと余計なことを考えてしまう.

液晶 TV のさらに奥には, 伊丹を目指して飛ぶ飛行機が, よく目に入る. これぞ, G25 での献血の醍醐味だろう, 多分.

2 次会のお店を 18 時から予約していたので, 献血の時間が結構ぎりぎり. 採血のときには一所懸命グーパーして, できるだけ献血時間を短縮しようとし てみた. てっきり 3 ターンで終わるものと思っていたのに, 17 時 40 分頃に 4 ターン目が始まってしまった (--;) こりゃ, 2 次会遅刻だなと思っていた ところに管理係長さんがやってきて, 「この後 18 時からお店を予約している と伺いましたが…」と気遣ってくれた. 15 分くらい遅れると, 誰かに電話してもらうようにお願いした. これで, 少し安心.

18 時前に, 4 ターン目の返血が終了. 頑張ったかいがあったかどうか分か らないけど, 先に献血を始めていた隣の人よりは早く終わった (^^)v 自販機の前でまみまみさんに順番を譲ってもらい, ホットコーヒーを貰って皆さんの所へ戻ると 妹尾さんも G25 へやって来ていた. そして, いつものように献血ルームの職 員を問い詰めていた (^^;;

猫舌の私がコーヒーを飲み終えるのを待っててもらい, 時間もいい頃合に なったので, これで 1 次会は無事終了. G25 に来て, あの人混を見たときに はどうなるかと思ったけど, ま, 終わり良ければ全て良しということで. 体重 オーバーではなく停止時間オーバーのブザー (?) が鳴り響くエレベータに皆 で乗り, 1F へ降りていった.

2 次会

さて, 店までの道順を覚えているかなぁと恐る恐る歩いていると, YASU さんがスタスタと先頭を切って歩いてくれた. 梅田の地下街は人だらけ だったので, 見失わないように注意しながらヒルトンプラザ B1F まで. エス カレータで B2F に降りて, 目指 すお店 へ. 個室じゃないけど奥まったところだったので, これなら好き 放題にやれそうだ (^^;

相変わらず喋りの長い (^^; 私の挨拶の後, 普通に乾杯. 料理はちゃんこ 鍋. 席順はこんな感じ. 左のテーブルはどーなっていたのか知らないけど, 私のいたテーブルでは zhong-ye さん が鍋を仕切ってくれた. 最初にハマグリを入れたあたりは, さすがです.

YASU  まみ  妹尾  ちっ  ワッ  マリ
 +------------+    +------------+
 |            |    |            |
 +------------+    +------------+
      桜場  へな  さと  ぞん

今回のメンバーはほとんど けんけつ・どっと・こむ の Chat Room 2 で知っていたので, 自己紹介をどうしようかと思ったけ ど, 恒例 (?) なので, 献血回数の昇順で自己紹介をしてもらった. 私の回数 で, 順番はだいたい真ん中くらい. こんな若僧がオフミを仕切らせてもらって よろしかったんでしょうか?

例によって 2 次会の事細かなことはすっぽり抜けてますが, 全体とし て異様な盛り上がりを見せたこと, ちっぷっぷさんに「さとうさんはお子さん は…?」と尋ねられてしまったこと, zhong-ye さん の見事な 鍋奉行っぷり, マリオやじさんと終始ラブラブだった ワッカンさん, 途中でおやすみモードに入ってしまったちっぷっぷさん, zhong-ye さん からいただいた mentos などが印象的.

異様な盛り上がりついでに, 今回は忘れずに杯で乾杯. しかも今回は, こ の杯でで初めて日本酒を飲んだりした (こっちのテーブルはビール or チュー ハイだったのに, 向こうのテーブルには既に日本酒が…)

開始から 2 時間で, 飲み放題は終了. 宴会自体も終了だろうけど, 他のお 客さんがほとんどいなかったせいか, 追い出されるようなことにはならなかっ た. でも, 着々と片付けられている鍋を見つつ, お会計. YASU さんが印刷し てくれた (and zhong-ye さん も予備ということで持ってきてくれた) 15% OFF のクーポン & 妹尾さんのご厚意のおかげで, 極めて安く上がりました. このお礼は, 妹尾さんが 1000 回を達成したときにでも… (と, いつものように言うだけ言っ てみる)

店を出る. 皆さん, まだまだ盛り上がり足りないような顔をしていたので, また YASU さんを先頭に, 梅田の地下で移動を始めた.

3 次会

マリオやじさんのケータイに, 赤羽さんから TEL. 本日は, 彼女もどこか で献血をしていたようだった. 私にもケータイが回ってきて話をしたのだが, 何を話したのかは例によってよく覚えていない (^^;

到着したのは, 大阪第 4 ビル地下にある「コロンビア」. バケツのよ うな器に盛られたパフェを皆で食べようとしたのだが, 閉店時間が迫ってたの で, 後ろ髪を引かれるような思いで, そこを後にする. 次の大阪オフミのとき には, 是非 3 次会で行きましょう :-) で, 梅田の地下にある別の喫茶店に入 る.

10 名という人数だったため, テーブルは 2 つに分かれてしまった. 向こ うのテーブルは, 誰がどこに座ってたなんて全然分からない. 情報提供を求め ます.

妹尾  へな
 +------+    YASU +--+ まみ
 |      |         |  |
 +------+    ワッ |  | 桜場
さと  ぞん        |  |
             ちっ +--+ マリ 

※情報提供マリオやじさん, YASU さん. 多謝

私はここでチョコレートパフェなんぞを頼んでしまったのだが, 正面の妹 尾さんはメニューからビールを見つけだし, 缶ビールを飲んでいた. こちらの テーブルでは, 最近始めた 100 の質問 のこととか, 大学の授業料の話とか.

22 時に迫りつつある頃, 電車の時間が気になってきたので, ここでおしま いということに. 店を出て, 改札の付近まで移動し, それぞれの電車に向かっ て立ち去った… かに見えたんですが, 御堂筋線組は 22 時 20 分くらいまで その場にたたずんでから, 電車に乗り込んだ. 淀屋橋で ちっぷっぷさん, もりのへなそうるさん と分かれ, 京阪電車で YASU さんと分かれ, やっと部屋まで帰ってきた. ただ いま〜

最後に

今回の大阪オフミでは, 久々に 1 次会から仕切らせてもらった. もうちょっ と詳しく言うと, 1999 年以前の東京血祭では個人個人で献血ルームに予約す るということにしていたので幹事が取りまとめる必用は無かったし, 2000 年 と 2001 年はそれぞれ 大津さん, 赤羽さんが 1 次会を束ねてくれたので, 幹事としては口出しする必用が無かったのだ. さら に, 去年の奈良や大阪夏では予約すらしていない. という事情があったので, まともに私が 1 次会に関与したのは, 本当に久しぶり. 2 次会の幹事もいろ いろ楽しいけど, 1 次会の幹事にも違った楽しさがあるなぁということを実感. あと, 今回は ML などを使わずに, けんけつ・どっ と・こむの Guest Board をメインの連絡場所にすることで, 久々にオー プンなオフミにしてみた. 人数が多いとこの方法では取りまとめがやりにく いんだけど, ある意味クローズドな ML で情報交換するよりは, 私の趣味に合っているような気がして, そのせいもあっ て幹事を楽しめたのだと思う.

今回のオフミ, 特に 2 次会については, 何名かの方から 異様な盛り上 がり と形容され, 私もそう実感している. 東京血祭とは盛り上がりの質 が違っていたが, どんちゃん騒ぎというよりは 節操のある 2 次会だったと思う. ただ, いっつも腹の底に笑いの種がどっし り構えていたような, そんな感じ. 多分, 参加者のパーソナリティに依るところ が大だと思うが, こういう人々が関西内に留まっているのは非常に惜しい.

妹尾さんに「あんたは去年, 7 回もこんなこと (= オフミ) をやったのか」 と言われたり, zhong-ye さん に「中ペン, 要りますか?」と言われたりして, あぁ, 私のページも読まれて いるのねと実感. それを確認できただけでも, オフミをやったかいがありまし た (^^)

さて次の献血ですが, 2 週間後は 2/25 (Mon). さすがに平日は無理だと 思うので, 次回は 3/2 (Sat) にして, 続いて 3/16 の 三宮オフ, 3/30 の名古屋オフと, 間を空けずにガンガンいきます.

最後に, 大混雑を承知の上で大人数を受け入れて下さり, 大阪オフミ開催 にご協力下さいました G25 の皆様 と, 大阪オフミに参加し, 会を盛りあげて下さった皆様に, 大感謝します.

2002 年 3 月 9 日 (土) (135 回 @ なら献血ルーム)

前回の血漿献血 on 2/11 の 2 週間後は, 2/25 である. けどそれは平日な ので, 週末の 3/2 or 3/3 に献血しようと考えていた. しかし, その週の月曜 日から軽く風邪をひき, こじらせて寝込むようになってもマズイと思って薬を 飲んでいたら, 献血のことをすっかり忘れてしまい, このままじゃ 3 日以内 の服薬条項に引っかかると気付いたのは, 木曜日の朝に薬を飲んだ後だった :-p とゆーわけで 3/2 or 3/3 の献血を, 泣く泣く 1 週間延期にした. 折角 だから, まだ行ったことのない所へ行こうと思い, 手近な なら献血ルームに決定.

3/9 (土) は, 穏やかに晴れていた. 昼前に部屋を出て, 京阪電車, 近鉄電 車を乗り継いで, 近鉄奈良駅へ. 駅前で, 待ち合わせのメッカ (?) の行基像 を発見. 近くで昼食にスパゲッティを食べ, 午後の受けつけ開始時刻の 14 時 に余裕を見て, 13 時 50 分頃に献血ルームへと入った. なら献血ルームは, ビルの 2F にある. 1F は病院だが, 土曜日のせいかお休み. その病院の自動 ドアを通過すると, 右手にエレベータ, 左手に階段がある. 最初は階段しか 目に入らなかったので, 階段を昇って 2F へ行った.

待合室は, 割と狭め. 予めお尻のポケットに入れておいた献血手帳を受付 の人に渡し, 荷物をロッカーへ入れる. 後から, 今日は成分献血しかできませ んがよろしいですか? と尋ねられる. もちろん OK. 受付へ戻り, 問診票の表 面をチェック & 裏面の問診事項に答える. 専用の記入台などはなく, そ のまま受付の机上で.

記入後, そのまま医者のところへ. 珍しく, ぱっと見で 20 代後半〜 30 代前半という感じの, 女性の医者. 脇に積んである漫画は, 献血車が来なくて 暇なときに読んでいるのでしょう. BP-103NII で血圧計測. 午後 & 食後 ということもあるのか, 123/62 と, 私にしてはちょっと高め. とりあえずは 問題なし.

次に, 採血室に入ってすぐのところで, 採血検査. ここの看護婦さんは, 全体的に年齢層が高めだな. 目の前の看護婦さんは, 無言のまま私の左腕に針 を刺し, 必要な血液を次々と抜いていく. それが終わってから, 電子体温計が 渡され, 測るように言われる. いつまで腋の下に入れておけば良いのだろうと 思ったが, しばらくしてピピピッって音がしたので取り出してみると, 36.6 度. こちらも問題なし.

献血前にトイレへ行き, 戻ってくると, 即座にベッドへ案内された. 今日 の採血機はは Multi. ベッドに横になると, 目の前の TV に一端が繋がってい るイヤホンとリモコンを渡された. イヤホンを耳に付けるのって, どうも苦手. 頭をなるべく動かさないようにして, そっと耳に入れた. 一方で私の右腕は, アルコール & 沃素で消毒されて, しばしの乾燥中. ベッドが横になりす ぎていて針の刺さる瞬間が見づらいのだが, 少しだけ頭を起こして, 腕に刺さ りゆく針を見る. ストッパを外して, 採血開始.

TV はあまり面白い番組もなかったが, 暇なので漫才を見ていた. この手の 番組って, 関西にはよくあるんだけど, 関東にはほとんどない. 私にとっては メジャーではない, 比較的若い漫才グループが多かった. 他のことにも当ては まるのかもしれないけど, 例えば漫才をやる場合なら, 誰でも 1 つくらいは 面白いネタを作れると思う. しかし, 漫才を続けて行くためには面白いネタを コンスタントに考えて行く必要があって, そこが大変なんだろう. ある程度の 知名度になれば, 過去のネタの流れ or パターンを踏まえることで客を笑わせ ることはできるかもしれないけど, 私としてはそれじゃつまらないかも. そう いう意味では, 「1 つの面白いネタ」で漫才をやっているグループがほとんど のように感じた. トリのトミーズはさすがに余裕があったが, なんか過去のネ タの流れで時間を潰しているような気がして, いまいち.

などと TV を見つつも, 気になるのは採血速度. 最初のほうはかなり順調 で, それでも万全を期するために自主的にグーパーを繰りかえしていた. しか し最後の 4 ターン目, だんだんと眠くなり (^^; グーパーが疎かになってき たら採血速度が下がってしまい, 看護婦さんにボール状のスポンジを渡され, これをときどき握るように言われてしまった. 向かいのおじさんが採血中にぐっ すり寝てしまい, 看護婦さんに起こされているのを見ながら, グッグッグッと 握ったりしていると速度は回復し, 後は問題なし. 終了間際に, 左腕で血圧計 測. 空気を送り 込むところだけが手動で, 一旦カフの圧力を高めてからは自動で血圧を計測 するという, ひょっとしたら私は初めて見たのかもしれない装置で計測. 1 回 目は計測失敗してしまったようだけど, 2 度目で計測完了. ちょうどその頃, 採血も終わった. 針を抜き, 止血のテープを張って, 無事終了. ベッドから降 りて, 待合室へ向かった.

ホットコーヒーをもらってソファに腰かけると, 受付の人が献血手帳など を持って来てくれた. 奈良県内では「成分献血スタンプカード」というのがあ り, 1 回の成分献血でスタンプを 1 つ押してもらえる. そして, 偶数回目の 押印の際に, 何か記念品を貰えるらしい. 有効期限などは記載されていないけ ど, 次に奈良県内で成分献血をするのはいつになるのだろう… (^^; あと, こ の時期の毎 年恒例 (?) となりつつある, サウナ券. 4/20 まで有効だが, 私はこの券を 1 度も使ったことがない. もし欲しい人がいらっしゃったら, 差し上げます. そ れ以外には, 洒落っ気が全くない剥きだしのバンソーコーや, ポケットティッ シュ, チラシなど. 頂いたコーヒーは猫舌の私にはちょっと熱くて, なかなか 飲めない (^^; やっと飲み干して, ロッカーから荷物を取り出して, 献血ルー ムを後にした.

近くの喫茶店で休み直した後, 折角だから奈良公園へ行った. 取りあえず 東大寺へ行ってみたが, 17 時を過ぎていたため大仏殿へは入れなかった (^^; 二月堂のほうへ廻ると, 何やら人だかり. あぁ, お水取りか. 付近には, これ までに使ったと思われる焦げ目のついた松明や, 今夜使うと思われる新品の松 明などが並んでいた. 周囲には, 場所取りをしている人がたくさん. けど, そ んなことは気にせずに東大寺を後にして, 春日大社に向かう. 春日大社も閉まっ ていたが, 中をふらっと歩いてみる. ほとんど外灯もなく, たまにある自販機 の売り切れを示す赤ランプが眩しい. 修学旅行でしかこんなところへは来ない だろうと漠然と思っていたので, そういう場所に立っているこの状況が, 少 し不思議. 電車の駅から歩いてこういう場所へ来られるなんて, 奈良って凄い. 土産物屋で見た御当地キティは, 鹿の着ぐるみを被っていた.

電車に乗って帰ってきたら, 駅で寮の友だち出会った. 「どこへ行ってた の? 献血?」って尋ねられてしまうなんて, 行動パターンが単純過ぎるのか, 私は.

2002 年 3 月 23 日 (土) (136 回 @ 阪急茨木市駅献血ルーム)

大阪府内で, まだ行ったことのない献血ルームをリストアップしてみると, 近場では 阪急茨木市駅献血ルーム が残っていることに気付いた. ならば, という ことで, そこへ行くことに. 行き方を検索してみると, 梅田 or 四条を経由し て阪急電車に乗るルートしか見つからなかったけど, 枚方市駅と茨木駅の間にバスが走っている ということを Chat Room 2 @ けんけつ・ どっと・こむ で教えてもらった. このルートで行ってみよう.

朝, 目覚し時計よりも早く, 7:20 に起床. 前日にコンビニで買っておいた おにぎり 2 個とパンをかじり, 朝食終了. 身仕度を整えて, 9 時前に出発. 枚方市駅でバスに乗り, 阪急茨木市駅に着いたのは 10 時ちょい過ぎ. 「献血 ルームはわかりにくい場所にある」というアドバイスを受けて, ロサヴィアと いう駅ビル (?) の周囲をうろちょろしていると, バスターミナルとは丁度反 対側の辺りに赤十字看板を発見. しずしずと中へ入って行った.

2 週間前に行ったなら献血ルームと比べて, 待合室が広い. そのせいか閑 散とした印象を受けたが, すでに 5 〜 6 人くらいの献血者が来ていた. まず い. 待たされるか? と思っていたけど, そんなことは一言も言われなかった. 献血手帳を受付のおじさんに渡して, 待合室中央にある木の周りのベンチ (?) に腰かける. しばらくして名前を呼ばれ, 問診票に記入して, 受付に返す. 受 付に, ナースキティーの置き時計を発見.

すぐに, 入口脇に座っている医師からマイクで名前を呼ばれる. 献血ルー ムではごく一般的な, 歳をとった♂医者. 特に問診事項をチェックされること もなく, 右腕で血圧計測. 配置が悪かったために, 機種名は不明 (--;) 血圧 は 102/56. 朝なら, こんなものでしょう.

またまた座って, 採血検査の順番を待つ. 3 人目くらいに, 名前を呼ばれ る. 根拠は不明だが「いつも本番は右腕ですか?」と尋ねられたけど, どちら でもと答えてみた. 看護婦さんは両腕の血管をチェックせずに, 左腕をこれで もかというくらいにアルコールで消毒した後に針を刺 し, 何本かスピッツを交換しながら検査用血液を採取する. 採血後, 針を抜き, 片手で注射器本体と針を分離させ, 廃棄. 洗練された機能美とかいって軍用品 を愛でる人がいるけど, 私にとっては, 片手で安全に針の着脱ができるこの注 射器のほうが, industrial design 的に洗練されていて, 美しい. そんなこと を想いながらぼーっとしていると, 椅子に腰かけてしばらく待つように促され てしまった (^^;

マンガを読んで待っていると, しばらくして名前が呼ばれた. よかった, まだベッドは埋まっていなかったようだ. マンガを書棚に片付けていると, 「持ってきてもいいですよ」と言われたが, 私はマンガを片付け, 手ぶらで採 血室へ. 案内されたのは, 久しぶりのテルシス. 「今日は 4 回いただきます ね」とのこと. ベッドに横になると, 茨木ライオンズクラブ寄贈の, World Soccor と書かれたバスタオルが足に掛けられた. 周囲を見渡すと, どのベッ ドでもそのバスタオルだった. 「飲み物は何がよろしいですか?」あまり考え ずにホットコーヒーのブラックを頼んでしまったが, 今日の陽気だと, 冷たい ほうがよかったかも. なんて反省しているうちに, 右腕がアルコール & 沃素で消毒され, 消毒液が乾燥してから, 針が刺さる. 採血スタート.

紙コップを口に近づけてみるが, 猫舌の私にはやっぱり熱かった (^^; 本 当に少しずつ, 口に含ませる. リラックスしたいけど, ブラックなコーヒーが 神経を鋭敏にしているような気がした. 採血は, 極めて順調. 1 ターン目の返 血開始時, 「それでは休憩です」という看護婦さんの発言が新鮮だった. 2 ター ン目の採血のとき, いつもの癖で自主的にグーパーをしていたら, 「握ってた ほうがいいですかね?」と赤いニギニギを渡された. 「でも, 血液はちゃんと 出てますよ」テルシスとは相性がいいんだろうか?

ここのルームは, 看護婦さんが多いという印象を受ける. ざっくり, ベッ ド 2 床に対して 1 人以上いるのではないだろうか? そのせいもあるのかどう か知らないけど, 割と話し掛けてくる. 「茨木で成分献血は初めてですか?」 はい. 「前回はどちらだったんですか?」 なら :-) 「(手帳の住所を見て) 今 日は (茨木よりも近い) 枚方のルームは休みじゃないですよね?」 多分やって ると思いますが…. 打っても響かないような返事ばっかりで, ごめんなさい. 「ならでは, ベッドにはテレビとか付いてましたか?」付いてましたよ. 「そ うですか, うちは予算がなくてねぇ…. 大阪だと, グランドビル には付いているんで すけどね…」

採血と休憩を繰り返しながら迎えた 4 ターン目の採血の最後, いきなり音 楽が鳴る. 「テレビばかり見てないで働けっていう合図かしら?」なんて言い ながら, 看護婦さんは私の腕に巻かれたカフを外したり, 献血終了後の注意事 項を説明してくれたりした. そうこうしているうちに, また音楽が. これで, 返血も終了. 針を抜き, 腕に残っている沃素を拭き取り, バンソーコーを張っ て, 止血用のバンドを巻く. 「10 分くらいはこれを付けたまま, 休憩してい て下さいね」 了解. 献血中に飲んだコーヒーの紙コップは, 看護婦さんが捨 ててくれたけど, 紙コップに付いていたポイントは, 律儀に切り取っていた. 今, 何かのプレゼントをやってましたっけ?

誰の相手もしていない Amicus を背に, 待合室に戻る. さっきの反省を踏 まえて, レモンスカッシュのボタンを押 す. ジュースが出てくるのを待っていると, 受付のお姉さんに声を掛けられ, ジュース etc は持って行くからソファーに座って待っていてくれとのこと. そうおっしゃるならと手ぶらでソファーのところへ行き腰を掛けると, プラス チックのトレイにジュースを載せて, 献血手帳などと一緒に持って来てくれた. 今日は 500 円分の図書券の他に, ライオンズクラブからということで, こん なものをもらった.

これ以外にも, サウナの無料券とか, 近所のボーリング場の 1 ゲーム分の チケットをもらったりした. でも, 使う機会はないかもしれない (欲しい人が いたら, 差し上げます).

TV では, ちょうど 3 分クッキングをやっていた. 土曜日はお菓子作りだ. ケーキのようなものを作っていたけど, それが完成する前に, 私は献血ルーム を後にした.

途中で昼御飯を食べて, 帰ってきた. 友人に会う. 「今日の予定は?」 茨 木で献血して, ちょうど帰ってきたところ. 「まだ茨木にいってなかったの?」 うん. 「ふーん, さとうは, 関西の献血ルームを制覇するまでは, 会社をやめ ずに大阪にいるかもな」 いや, それはわからんぞ (^ー^) とだけコメントし ておこう

最近, イタリアの献血関係者 (と思しき人) からメールを頂き, AVIS という組織を教えて もらった. ほとんどがイタリア語のページで理解できないのだが, 少ない英語 の情報によると, AVIS とは Italian Blood Donors' Association という名の NPO だそうだ. イタリアでも献血者不足 (減少) は問題になっていて, それの 対策を考えるために, 献血者に次のような質問をして, その回答を分析するよ うなことをしているらしい. なお, 括弧内は私による適当な訳なので, 間違っ てたら教えて下さい.

  1. Why did you become a blood donor? (どうして献血するようになったの?)
  2. What were your expectations before coming to the blood donor association? (blood donor association (訳注 : 上記の AVIS のことか? 日本の献血制度を考えると, 献血ルームや血液センターと考えればいいの か?) に来る前に, 何を期待してましたか?)
  3. How did the association welcome you? (assosiaction (訳注 : 日本の制度を考 えるなら, 献血ルームの受付の人やライオンズクラブのおっさんか?) は どのように応対しましたか?)
  4. How did the Hospital staff welcome you? (hospital staff (訳注 : 医 師や看護婦のことだろう) の対応はいかがでしたか?)
  5. Were you afraid at your first donation? (最初の献血は恐かったです か?)
  6. Have you ever considered to stop donating? (献血をやめようと思った ことはありますか?)
  7. Do you think that your sacrifices and fears be rewarded after blood donation, do you think that you make a good deed? (献血後に, あなたの犠牲や恐怖心は報われていると思いますか? 良いこ とをしたと思いますか?)

方向性はだいぶ違うが, 「献血好き に 100 の質問」 に似ている. あのデータも見方を変えれば有効活用できる のかな?

2002 年 4 月 7 日 (日) (137 回 @ 献血ルーム四条)

昨日までは近所の京阪枚方市駅献血ルームで, ごく簡単に済ませようかと 思っていた. しかし, 今日, 気が付くと京都方面へ向かう電車に乗っていて, 四条駅で下車した. 人が駅や街にあふれていたが, 理由は不明. 今年は春の訪 れが早かったので, 鴨川沿いの桜も既に葉桜なのだが… 四条通を西へ歩き, 途中の高島屋で昼食. あっさりしたものということで, にしん蕎麦. 混んでい る時間帯だったので老夫婦と相席となり, 蕎麦を食す. 腹ごしらえをして, 目 指すは 献血ルーム四条. 寺町通 を南下すると, 献血ルームの看板を無事発見.

照明のスイッチと間違えそうになりながら, エレベータの▲ボタンを押し, エレベータを呼ぶ. 女性と一緒にエレベータに乗り込み, 3F へ. 扉が開くと, そこはいきなり献血ルームの内部だった. 予め手に持っていた献血手帳を, 受付 の男の人に渡す. エレベータで一緒だった女性は, ものすごく久しぶりの献血 らしく, かかる時間など, いろいろと職員の人に質問していた. 「今日は成分 献血でよろしいですね?」 もちろんっす. 全血はまだできないもんね. 受付の 机に仕切りを立てただけの記入台で問診票に○を付け, 職員に渡す. 「では, 中の椅子に座ってお待ち下さい」 荷物を持って中に入るのが, ここでの通例 らしい. ベッドの足元には, 荷物を入れるカゴが置いてある.

数分で名前を呼ばれ, 医者のところへ. 20 代後半 or 30 代前半といった 感じの, 女性. 今日の体調や昼食, あるいは海外渡航暦などを口答でチェック した後, 血圧計測. 「上が 125, 下が 66 なので, 異常はありません」 午後 & 昼食直後ということもあり, いつもの朝いちの血圧よりはちょっと高め の感じ. 「これまでに消毒薬でかぶれたことはありませんか?」 ありません, という私の回答を確認し, 問診票の消毒薬過敏症という欄にチェック. この チェック項目, 問診票にきちんとした記入項目があるなんて今日まで知らなかっ た (^^; いつ頃, 問診票に追加されたんだろう? 「後の黒い椅子でお待ち下さ い」

続いて, 採血検査. 両腕を見せる. 「どちらの腕から採血することが多い ですか?」 どっちでもやってますけど… 看護婦さんは私の左右の腕を見比べ て, 「私としては左なんだけどな♪」 じゃ, 左でお願いします. 「ず〜っと 片腕の成分献血ですか?」 問診票の下のほうに印字されている過去 3 回の履 歴を見ると, 確かに片腕ばっかりだ. でも, 両腕も嫌いじゃない. 「それでし たら, 検査結果が良くてベッドが空いていたら両腕でお願いするかもしれませ んので, こっちから血液を採りますね」と言って, 右腕の, 外側の細い血管に 針を刺し, 試験管をとっかえひっかえしながら採血する. 「私は血液の成分の 関係で, 両腕ではできないんですよ〜. 両腕でできる人って, 選ばれた人って 感じですねぇ」 … (^^;

その看護婦さんは, 確か, 「では, ナカマチアイでしばらくお待ち下さい」 と言ったはずだ. ナカマチアイ? 中待合? 「中 (なか)」ってことは, 中のほ うにあるんだろうと, 献血ルームをつっ切って歩いて行くと, 細い通路の右側 に, 自販機もきちんと置いてある第 2 の待合室を発見. しかも細い通路のさ らに奥には, 第 2 の採血室 が見えた. 中待合の掲示物と かを見ると, 手前の採血室ではビデオを見られるが, 奥の採血室では DVD を 見られるらしい. 私より後に中待合に来たおじさんが呼ばれて数分後, 私も呼 ばれて奥の採血室へと案内された.

その第 2 の採血室へ入ったところで, すぐ右の柵にある DVD から 1 つ選 んでくれと言われた. 特に見たいと思うようなものは無かった (^^; のだが, 「笑う犬の生活」の DVD を選択. それを持って, 奥のスペクトラのところへ 行く. ベッドの上に, 横になる. ベッドの生地が, ちょっとモダンで高級な感 じ. 採血の準備を看護婦さんたちがしている間, ヘッドホンを耳に着け, モニ タのリモコンを渡されて, 音量調整. ここでは液晶 TV (Panasonic) + DVD プ レイヤ (Sony). DVD プレイヤってこんなに小さかったんですね. 頭の後に 直方体の枕を置かれて, 姿勢の調整. そして両腕のアルコール & 沃素消 毒をして, 右腕, 左腕の順番で針が刺さる. ビニールチューブを止めていたス トッパを緩めて, 採血開始.

DVD は, 番組中の続き物のコントを, 最初から最後まで収録したもの. こ れが私の口に合わず, つまらない (--;) かといってやることもないんで, コ ントを見続ける. 久しぶりのスペクトラだったので, それを見ようと体をちょっ と起こすと, 頭の後に置いてあるだけの直方体の枕がずれ落ちそうになる (--;) なので身動きが取れず, 頭は液晶ディスプレイのほうに固定されっぱな し. ってゆーか, 枕が落ちないように頭をベッドへ押しつけていたので, 周り を見渡す余裕もあまりなかった (^^;

採血自体は, 前半は順調だったようで, 何も言われなかった. だけど, ラスト 15 分くらいになって流れが悪くなったようで, ニギニギを渡されてしまった. 1 時間の DVD が終了する頃, 採血が終了し, 左腕から採血用の針が抜かれ, 指式血圧計が左手人差し指に挿入され, 血圧測定. 異常なし. 数分後, 返血も 無事に終了し, 右腕からも針が抜かれる. 腕に付いた沃素を大きな綿棒で拭き 落し, 絆創膏を張って, バンドを巻く. 四条では, 他の献血ルームでよく見る ようなマジックテープ方式じゃなくて, よく包帯を止めるときに使う, 短い白 色ゴムの両端に小さな金具が付いたものでバンドを固定. 「20 分くらいはこ れで固定しておいて下さいね」 ベッドから降りて, 受付のある休憩室へ戻る.

自販機でカルピスソーダのボタンを押したとき, 横から声を掛けられ, 献 血手帳や記念品を戴く. 赤い包装紙で包まれ, 「献血ありがとうございます / 京都桃山ライオンズクラブ」という紙が張ってある小さな四角い包みをもらっ たが, 中味はハイレモン (明治) だった. それと, 有効期間が 1 年間という 「成分献血スタンプカード」. これは, 基本的には成分献血 1 回でスタンプ が 1 個押され, スタンプの数が 4 の倍数のときに図書券が戴けるらしい.

ソファーに腰掛け, カルピスソーダを飲みながら待合室を眺めると, 私が 献血ルームにやって来た 14 時頃と比べて, すごく人が増えているのに 気が付いた. 受付の人 も 3 人程度と多いのだが, 20 床というベッド数の割には看護婦さんが比較的 少ないかな? という印象を受けた. 混雑して来たので, 結局 20 分を待たずに バンドを外し, 献血ルームを後にした. エレベータ付近に傘立があるのだが, その鍵には赤いニギニギがキーホルダー代わりにぶら下がっている. 面白い発 想だけど, 客観的にはちょっと不気味かも.

2002 年 4 月 21 日 (日) (138 回 @ 京阪枚方市駅献血ルーム)

午前 9 時 45 分, 枚方市駅の改札口を抜け, 献血ルームへ通ずる階段を降 りていった. 献血ルームには, シャッターが下りていた. 10 時前だと本屋も 電器屋も閉まっているので, 近くの銀行の預金の広告を見たり, ガードレール にもたれて新聞を読んだりしていると, ガラガラと音を立ててシャッターが上 がった. すかさず飛び込むのも恥ずかしいなぁと, 献血ルームの入口を遠くか ら見ていると, 隣の階段を降りてきてそのまま献血ルームに直行する人がいた ので, その後ろをついて行った.

中に入ると, 既にもう 1 人来ていて, 私は 3 人目だった. 受付に献血 手帳を渡し, 荷物をロッカーに入れ, 受付に戻ってバインダーに挟まれた問診 票を受け取る. ソファに腰掛け, すっすっすっと丸を付け, 受付に返却. 私の 前に献血ルームへ入った人に, 献血ルームの職員が「今日は全血しかでき ないんですけど…」と言っていた. 朝いちに献血ルームに来る人なんて, みん なそんなもんなのか (^^; 天井 からぶら下がっていた TV は, 十三参りを伝えていた. 13 歳になった子がお 宮参りするというこのイベント, 関東では聞いたことがなかったのですが, 関 西方面特有なんでしょうか?

年をとった男性医に名を呼ばれ, 問診ブースへ. 朝食を食べたかどうかを 口頭でチェックして, 血圧測定. 結果は 106/58. 朝いちということで, こん なもんか.

次は採血検査. 看護婦さんに両腕を見せると, 「いつも, どちらの腕でやっ てますか?」 あ, どっちでもいいですけど. 「私もどっちでもいいんですけど (^^)」 それなら利き腕を残しておこうかと思い, 右腕を検査用, 左腕を本番 用とした. 看護婦さんは右腕を消毒した後で針を刺し, スピッツをとっかえひっ かえして血液を採る. 針を抜き, テープで止めて, 検査用採血終了.

名前を呼ばれて, 採血室の中へ入る. 今日は CCS. ひとりの看護婦さんが 左腕を消毒している間に, 別の看護婦さんが A5 サイズ (多分) のメニューを 持ってきて, 「何を飲みます?」 折角なので, アイスコーヒー with 砂糖 and ミルクを依頼. 飲物が届いた頃, 沃素の消毒が乾いたので, 看護婦さん は針を構え, 私の腕にスッと刺し入れた. このスッという感覚は, ここしばら く味わっていない感覚だった. 針刺しのプロ, 枚方で発見.

採血室の天井からぶら下がっている TV は, 政治関係の討論番組を映して いた. 面白くない, と言うと社会人として不真面目かもしれないが, ニュース という事実なら新聞で十分だし (新聞の情報を私が十分に吸収しているかどう かという問題は, とりあえず置いといて), それに面白い (interesting とい う意味で) コメントなんて, まず TV からは聞かれない. あ, そういえばコー ヒーがあったんだ, というわけでコーヒーを口にする.

テルシスの, 「キュイーン」と「ギュイーン」の中間くらいの音 (キ゜ュ イーン?) がときどき響く採血室. 採血は極めて順調. 1 ターン目の返血が始まる と, クエン酸を少し警戒したけど, 唇のしびれは全くなかった (?_?) 何故だ ろう? 強いて言えば献血ルームへ来る道中に Frisk をかじってたけど, それっ て関係ないですよねぇ…

採血は順調 & TV はつまらないということで, 私の CPU は省エネモー ドに切り替わり, 無茶苦茶眠くなってきた (~o~) うとうとしている私に看護 婦さんも気付き, 「眠らないで下さいねー」と言われたりしてしまった (^^;; そうこうしていると, 省エネモードは血流にまで影響を与えてしまったようで, 採血スピードが落ちてきて, 看護婦さんからはニギニギを渡されてしまっ た. 採血スピードを上げるために, 慌ててグーパーを繰り返していると, 「ギューっ と握って下さいね」と初めてコツを伝授される. 慌てず, ゆっくり握りましょ う.

4 ターン目の返血開始時, CCS が言うことを聞かなくなってしまった (--;) 1 度電源を切り, 再起動. 珍しいものを見せていただけた. その後は順 調に返血も済み, 無事終了. 針を抜くのもやはり上手. バンソーコーを貼ってもらい, ベッドから降り, 靴を履き, 待合室に戻る.

職員に言われるまでもなく, 真っ直に自販機のところへ行き, カルピスを いただく. ソファに座って飲んでいると, 献血手帳や 500 円分の図書券など を持ってきてくれた. 待合室の奥の方ではタバコを吸っている男性が, また別 の方では一家で来ました〜というような親子がいた. 荷物をロッカーから出し, カルピスを飲み干し, 紙コップをゴミ箱に捨て, 止血のために腕に巻かれてい たバンドを返して, 献血ルームを後にした.

ホームに入ってきた急行電車に飛び乗り, 奈良まで. 映画や鹿を見て帰っ てくるまで, ずぅ〜っとバンソーコーを貼りっぱなしにしていたら, かぶれて しまった (--;) 看護婦さんに言われるように, 1 時間程度で外すように心掛 けよう.

2002 年 5 月 5 日 (日) (139 回 @ 京橋献血ルーム)

ビールばっかり何杯も飲み, いまいちスッキリしない朝を迎えた. 8 時. 昨晩買っておいたコンビニおにぎりとバナナを食べる前に, 京橋献血ルームに 朝いちに飛び込むためには何時の電車に乗ればいいのかを ジョルダン 乗換案内 で調べたら, 9 時ちょい過ぎということだった (^^; 慌てて朝食を済ませ, 歯を磨いて顔を 洗い, ヒゲを剃って服を着替える. 快晴. 干したい気持ちを抑えつつ布団を畳 み, 廊下に広げておいた傘を片付けて, 出発.

改装工事中の京阪京橋駅の階段を降りる. 9:40. ちょっと時間が早いので, そこら辺をふらついて, 晃進ビルのエレベータに乗ったのは 9:50 くらい. 4F にある献血ルームの受付に行き, 手帳を渡す. 背後のロッカーに荷物とシャツ を入れ, T シャツ 1 枚で奥のソファーに腰かける. 入り口の傘立に白い杖が 刺さっていたので何かな? と思っていたら, 目の不自由な方が献血しに来てい て, ルームの職員が問診票裏面の質問事項を読み上げながら, はい or いいえ をチェックしていた. この方, その後の医師の問診や採血検査, 本採血のベッ ドと移動する度にルームの職員が案内していたことから思うに, 視力はかなり 弱いのだと思う. それでもこんな雑居ビルの 4F まで上ってきて献血するのは, 凄いの一言.

一方, 私は, 受付の人に呼ばれて, 問診票の確認をする. 何の手違いだか 知らないけど, 既献血回数が 158 回と印字されていた (?_?) 多分, 手書きの "138" を "158" と間違えて入力してしまったんだと思 う. 「手帳をなくして再発行したり, 手帳を 2 冊持ってたりしませんか?」と 尋ねられたけど, そんなことはない. また 5 月から問診票の表側に, 食事は 何時間前かと睡眠時間を記入する欄が増えたらしい. 今まで主に医師の問診時 に口頭で確認されていたものが, 必ずチェックされるようになったというもの だろう. 他の都道府県でもそーですか?

10 時を少し過ぎた頃, カーテンの中の医師に呼ばれて血圧計測. USM-700G Si は私の左腕を締め上げ, 103/60 という数字を吐き出す. 朝い ちということもあり, こんなもんでしょう. 今日の医師の問診はこれだけ, っ てゆーか問診されてないけどね :-p

続いて, 採血検査. 看護婦さんが消え入りそうな声で「両腕でお願いして も…」と言うので, どっちかっていうと両腕が好きな私は, 積極的に快諾 (^^)v 看護婦さんは「両腕」と書かれた札を, バインダに挟む. 右腕と左腕の血管を見比べて, 採血を左, 返血を右と決定. で, 検査の 採血は右から. この看護婦さんからも, 問診票に印字してある回数と手帳の回 数が一致してないことを指摘されたけど, 単純に日赤側のミスですって, ホン トに.

「リアルゴールドなんて元気の出る飲み物もありますので, 何か飲んでお 待ち下さい」というお勧めに心を動かされつつも, アイスカフェオレを選択. 普段, 採血前には飲まないので, コップの 6 割程度しかカフェオレが注がれ ていなくても, 今は OK. 氷を避けつつチビチビ飲んでたら, 看護婦さんに名 前を呼ばれる. 一気に飲み干して, コップをゴミ箱に捨て, 採血室に向かう.

両腕と言われてたのでアミカスかとときめいていた (私は アミカス・ラブ (はぁと) という わけではないので, ときめいていたという表現は不適切だけど, ま, アミカス・ ラブな人たちに対するリップサービスということで :-) のだが, 案内された のはスペクトラ. でも, 2 台あるアミカスは既に使用中だったので, まぁ よしとしましょう. 靴を脱いで, ベッドに横になる. 肘掛けの上に畳んだタオ ルを置いて, 高さ調整. 消毒をするために, 止血のために右腕に巻かれた赤い バンドを外す. 丸い絆創膏が顔を出す. 右手, 左手にニギニギが渡される. ア ルコール, そして沃素で消毒. 乾くのを待って, 看護婦さんが針を準備. 右手 に力を入れて, 血管を浮かび上がらせる. 看護婦さんは指先で血管の位置を確 認して, 針を刺す. ビニールチューブのストッパを外すと, 透明な生理食塩水 (多分) で満たされた管内に赤い血液が極僅かににじむ. 続いて, 採血側の 左腕にも針が刺さり, 採血スタート. 10:20. とりあえず, ニギニギは私の手 から取り上げられてしまう.

採血開始 5 分後, 私の左腕に針を刺した看護婦さんが, こんなことを言っ た. 「前々回に別の場所で献血されたときにも同じ装置を使っているんですが, そのときは 1 時間ではちょっと採血量が少なかったんですよ. なので, 3 分 だけ採血時間を延長したいんですけど, よろしいでしょうか?」 3 分くらいな ら, 黙って延長してもわからないだろうとも思ったけども (^^; それと, 10 分とか 20 分ではなく, 3 分という微妙な時間にプロの仕事を感じる.

遠くから, アミカスのアラーム音が聞こえてくる. この時間だと, 終了の 合図ではなく, 流量不足だろう. そんなことを考えながら, 天井にぶら下がっ ている TV を見る. 毎日放送の, 視聴者参加型のバラエティー番組. ある意味, 制御が難しい素人をいじってバラエティー番組に仕立てることができるのは, やはり関西だからなのか?

採血開始 30 分後, 折り返し地点あたりで, ニギニギを渡される. やっぱ り, 採血速度が下がっていたのか. 採血前, T シャツ姿の私に向かって, 看護婦 さんは「冷房をつけてますけど寒くありませんか?」と尋ねたのだが, 私は強 がって大丈夫ですと答えといた. でも, やっぱり少し寒かった (^^; これに, 徐々にやってくる唇の痺れが加わり, 後半戦はちょっとしんどかったりした (^^;; TV で気を紛らしつつ, ニギニギで採決速度を落さないように注意しな がら, 後半戦を乗り切る.

11:23, 定刻通りに採血終了. 左腕から針が抜かれ, 絆創膏とバンドで止血. 「何か飲み物は…?」と尋ねられたので, あまり深く考えずにカルピスをお願 いした. しかもアイス (^^; 寒いんだから, ホットコーヒーにでもしとけばよ かったなぁと, カルピスを飲みながら考えたり. それでも少しホッとしてきた 頃, 空気の送り込みだけ人力で, それ以外は自動で計測を行ってくれる血圧計で, 血圧をチェック. 異常なし. 数分後, 右腕に刺さっていた返血用の針も抜かれ, 全て終了. 絆創膏 & バンドが巻かれた後, 私はベッドから降りる. 部屋の 角に, 空気清浄機を発見. そして, 献血手 帳やチラシ, 図書券, 飲みかけのカルピスを持って, 待合室へ戻る.

早速ロッカーを開け, 荷物とシャツを取り出し, シャツを羽織る. 待合室 自体, 冷房は効いていないようだったので, 徐々に回復. 落書ノートは, この 5 月から新しくなっていて, それほど書き込まれていない. 何か書いておこう かとも思ったけど, 特にネタが思い付かなかったので, そのままにしておいた. Circular OSAKA (No.221) を 1 部もらって, 献血ルームを後にする. 11:30. 朝, ふらふらしていたときに見つけた松屋は, まだそれほど混雑して いない. 大盛り 390 円を注文, 口の中が塩辛くなってしまい, Frisk を かじってもまだ残っているような気がしたので, 帰ってきてからカリントウを 口にする. 空はまだ快晴. 慌てて布団を干してみる.

Circular OSAKA (No.221) には, 今年 1 月に行われた公開シンポジウム 「臓器移植と輸血 〜 21 世紀の血液確保について〜」に関する記事と, ヨー ロッパ 3 か国 (フィンランド, ドイツ, オランダ) での献血の様子が紹介さ れていて, 興味深い. 例えばオランダでは, 初めて献血に来た人からは, その 日は検査用の血液のみを採血し, 献血自体は行わないそうだ. 検査の結果が OK だった人に対して郵便で献血が依頼され, それでようやく献血となる. 海 外旅行でふらっと献血というわけにはいかないようだ.

2002 年 6 月 15 日 (土) (140 回 @ 京阪枚方市駅献血ルーム)

前回の献血は 5/5 だったので, 5/19 には献血ができたはずだ, 少なくと も制度的には. しかし仕事が忙しかったり, 社内の技能系競技大会の練習をし てたり, あれやこれやと時間が確保できず, 献血できなかった. でも, 不思議 とイライラしなかったし, 献血の夢も見なかった. ここ数年, 全血を織り混ぜ た献血ローテーションを組んでいるので, 年に 3 回程, 8 週間の間隔が空く. 多分それに慣れてしまった結果, ひと月くらい献血しなくても何ともなかったのだろう. 献血しないことに慣れていく という自分に驚きつつ, この ままじゃアカンという想いを込めて, 近場の献血ルームへ.

9:45 に到着したが, 10 時開店の献血ルームにはまだシャッターが降り ていた. 仕方なく駅の周囲を ふらふらしていると, 私のように気の早い献血者が, シャッターの前に並んだ. そしてシャッターが開くと同時に, 中へ入っていった. それを遠くから見届け た私は, 電光掲示板を外へ出し, 泥拭きマットを敷いている職員さんを横目に 見つつ, 中へ. おはよーございますと受付の人と挨拶を交わし, 献血手帳を預 ける. 少し待ってから, 出力された問診票の住所 etc の変更をチェック. 続 いて献血の種類 (当然, 成分献血だ), 検査結果の通知の可否 (No Problem), 食事の時 刻 (3 時間前かな?), 睡眠時間 (6 時間) をチェック. その後, 裏面の問診事 項をチェックして, 受付の人に返す. そして荷物をロッカーに片付け, ソファー に腰を下ろす. 私より先に来た人は, 女性だった.

小部屋の中の医師から, マイク越しにはっきりとした声で呼ばれた. 歳を とった男性医. ざっと問診票をチェックした後, 血圧測定. 91/51. 余りにも 久しぶりだったので, 自分が低血圧な人間だったことを忘れていた. 何か言わ れたら, いつもこれくらいっすよとでも言おうかと思ったが, 医師は何も言わ なかった.

採血検査を待ちながらソファーに座って TV を眺めていると, 親子連れが 2 組入ってきた. 最初に入ってきたお父さんは顔馴染らしく, 受付の人だけで なく, 採血室の中を覗き, 片手を上げて挨拶していた. 私にはそういう陽気な 真似はできないなぁ〜と思っているところで, 看護婦さんから名前を呼ばれた. 丸椅子に座った私の前で, シリアルナンバーが印刷された黄色いシールを小さ い試験管に貼り終えた看護婦さんは, 「どちらの腕がいいですか?」 と聞いて きた. 私は, どちらでもいいですよと答えると, 看護婦さんは一瞬で私の両腕 の血管を見比べ, 「じゃ, 左で検査しますね」と言った. ひと月ぶりに私の 腕に刺さる針は, 順調に私の血液を吸い上げる. 採血検査は無事終了. 硫酸銅 水溶液に滴らされた私の血液は, ゆっくりではあるが一応沈んでくれた.

看護婦さんに呼ばれて, 採血室へ. 今日はテルシスで PPP. あぁ, 血小板 じゃないのね (;_;) 靴下のかかとの部分に空いている穴を看護婦さんに気付 かれないように慎重にベッドに乗ると, 犬の絵柄のバスタオルを掛けられた. 「何か飲みます?」 じゃ, カルピスソーダを. 看護婦さんに預けられた私の右 肘の内側は, そのちょっと上の方にカフが巻かれた後で, たっぷりのアルコー ルと綿棒の親分みたいなのに浸された沃素で消毒される. 少しの時を置いた後, 今度は右腕にひと月ぶりの穿刺の感触が走る. ビニールチューブのストッパが 外れ, 赤色がチューブの中に飛び出る. テルシスがキュイ〜ンという低い音 で, 採血が始まったことを告げた.

カルピスソーダを口に含みつつ, 採血室の中を見渡す. Autopheresis C2 の姿が消えていた. アミカスは, 相変わらず隅の方でオブジェになっている. マルチと CCS ばかりが目に付き, ノッポな採血機がいない. 見通しの良い採 血室になってしまった.

ひと月ぶりの採血は, 1 ターン目は至極順調だった. しかしだんだんと眠 くなり, だんだんとボーっとしている時間が長くなると, 血流が悪くなってき たのか, 2 ターン目からは採血スピードが遅くなってきた. テルシスは, 採血 スピードが遅くなるとすぐにアラームで知らせてくれる, お節介な奴だ. その 音を聞き付けた看護婦さんは, 私に赤いニギニギを握らせた. ゆっくりと握っ たり緩めたりを繰り返していると, 採血スピードが Normal のグリーンランプに戻っ た. 2 ターン目の返血時にニギニギは取り上げられてしまったが, 3 ターン目 にはまた採血スピードが遅くなってアラームが鳴った. 今度は自主的にグーパー をして, 看護婦さんがアラームに気付く前に採血スピードを Normal に戻した.

3 ターン目の返血が始まると, 「お返しして終わりになります」というこ とで, 上腕を締め付けていたカフが外された. もうニギニギする必要もないの で, ボーっとしていると眠くなる. それを, 必死に耐える. 返血は数分で終了. 再 び, かかとを見られないように気を付けつつベッドから下りて, 待合室に戻っ た.

待合室には, たくさんの人がいた. 賑わうことは良いことだ. 「献血した 人はご自由にどうぞ」というような事が書かれた自販機で, アイスのカフェオ レを選択. ソファーの空いているところを見つけて腰を下ろすと, 受付の人が 手帳などを持って来てくれた. 大阪では, 来月から新しいポイント制が始まる そうだ. 大阪府内全域で共通のポイントカードが登場し, 成分献血で 1 ポイ ント, 合計 4 ポイントで 2000 円相当の記念品を, 合計 6 ポイントで 3000 円分の記念品をカタログから選択するという方式に変わるようだ. 現状の図書 券 or レインボーカード or テレホンカードが継続されるか否かは不明とか. とにかく, 大阪府全域で共通というのはありがたい. だいぶ混んできたので, カフェオレを飲み干して, そのまま献血ルームを後にした.

その足で淀屋橋へ行き, ジュンク 堂 大阪本店へ向かった. 電光掲示板によると, 気温は 29 ℃. 絆 創膏のところが汗でかぶれそうだったので, 路上で絆創膏を剥し, もらったア ルコールの脱脂綿で消毒した. ちょこっとだけ血がにじんだが, すぐに固まっ たようだ.

次回は, 新しい手帳になる. 他県の手帳を狙ってみたいような気もするが, 印影コレクション 的には近隣の 印影は揃っているので, 80% くらいの確率で近場で済ませちゃうかも.

2002 年 6 月 29 日 (土) (141 回 @ 京阪枚方市駅献血ルーム)

枚方市駅のホームに降りると, 時刻は 9 時半だった. 献血ルームは 10 時 オープン. 経験的には, シャッタが開くのが 9 時 50 分くらい. それまで は中に入れない. 下ろされたシャッタの前で待つのも嫌なので, ホームの椅子 に腰を下ろし, 本を読んで時間を潰した. ケータイにメールが入り, 「献血, ガンバリマス」と速攻で返事を返す. 時刻は 9 時 45 分. 荷物を持って立ち 上がり, 階段を降りていった.

でも, シャッタは閉まっていた (--;) 仕方なく, 駅の周りをふらついて時 間を潰す. ひと回りして戻ってくると, 献血ルームの職員さんたちが立看板な どを屋外へ出していた. そろそろ行こうかと, 入り口へ向かう私の目の前を, 本日最初の献血者がルーム内へ入っていった. 今日も 1 番にはなれなかった.

受付で手帳を渡し, いつものように問診票を打ち出してもらう. 住所, 身 長, 体重をチェックし, 献血種別, 検査結果の通知の有無を確認. 朝食は 2 時間前, 睡眠は 6 時間と記入し, 裏面の問診事項にはい, いいえで回答して いく. 問診票を受付に返し, 荷物をロッカーに片付け, ソファに腰掛けると, お父さん, お母さん, 子供 2 人という構成の家族が献血しにやってきた. 献 血するのはお父さん, しかもその話ぶりからは割と頻繁に通っているように感 じられた. 早期からの献血教育は大切ですね (^^)

はっきりとした声で, 私の名が呼ばれた. 問診スペースへ行くと, 初老の 男性医が座っていた. 「どこか変わったところはありませんか?」 ないです. 右腕で血圧を測ると, 97 / 53. いつも通りか. 心電図, 尿検査についても 「最近の検査で異常はありませんでしたか?」 ないです. というわけで, 問診 通過.

続いて, 採血検査. 看護婦さんがテキパキとバーコードシールを試験管 に貼っていくのを見て, こういうのを自動化できるような装置は無いんだろう かとか考えてみたり. 「どちらの腕から採血しましょうか?」 どっちでもいい ですよと言いながら両腕の血管を見せようとすると, 「じゃあ左で検査します」 ということに. 多分アルコールを使いすぎたせいでカサカサになっている看護 婦さんの指が, 私の左腕を入念に消毒する. そして針が刺さり, 私の血が小さ な試験管を順番に満たしていく. 試験管の交換の際, 血液が漏れないのはなぜ だろう. そんなことを考えているうちに, 検査用の採血は終了した. 針を抜い たときに 1 滴ほど飛び出た血液を拭き取った後で, 看護婦さんは絆創膏を貼 り, バンドを巻く. そして私は再び, ソファに腰を下ろす.

名前を呼ばれて案内されたのは, 採血室内の左奥. 今日のパートナーはテ ルシスだ. ベッドに横になると, すぐさま, 犬の描かれたバスタオルを掛けら れる. 右腕では, 採血の準備がスタート. カフを巻き, アルコールと沃素で消 毒される. 所要時間はちょうど 1 時間で, 血小板を採るとのこと. 血小板献 血好きな私が喜んでいる間に, 針が腕に刺さり, チューブのストッパが外され, 献血開始. 実は最近, 針を刺されるのが嫌いになりつつある. 針を刺す瞬間を 見て, その瞬間に意識を集中させすぎているせいだろう. そんな, どーでもい いことを考えながら, 持ってきてもらったアイスカフェオレ (砂糖なし) を飲 む.

枚方市駅献血ルームには, 両腕に針を刺すような採血機は, 実質的にはな い. 唯一, アミカスがあるのだが, それが使われているのを私は見たことがな い. だから, いつもは何も考えずに TV を見たりすることが多いのだが, 今日 は本を 1 冊持ちこんで, それを読みながら献血した. そのせいか, 看護婦さ んもあまり話し掛けてくれなかった (^^; 「5 月 5 日に, ここにはない, 両 腕の採血機で献血されているんですが, これはどこですか?」 5 月 5 日…, 5 月 5 日…. しばらく思い出せなかったけど, それは確か京橋でしたね.

採血は順調. より正確に言うと, 本を読んでいて, あまり採血機を気にし ていなかったから, 順調かそうでなかったのかはよくわからない (^^; ただ, ニギニギを渡されなかったところを見ると, 順調だったのでしょう, 多分. 看 護婦さんが, しきりにテルシスを覗きこんでいたのが少し気になったけど.

顔を上げて, たまに見る TV では, 当然のようにサッカー特集. その中で 面白かったのは, The Other Final という, サッカーの最下位決定戦 (ブービー決定戦?). 簡単にまと めると, こんな感じ.

ブータンなんて高いところでやらずに, 決勝戦の前に横浜でやってもらえ ばいいのに…というのは, ブータン人, モントセラト人ではない私のワガママ なんでしょう.

採血は 4 サイクルで終わり. いつものように消毒綿と張り替え用の絆創膏 をもらって, 採血室から出た.

カルピスソーダをもらって, ソファに座る. すかさず受付のおねーさんが 来て, 献血手帳などを渡してくれた. 今日の献血で成分献血の年間制限に達す ること, なので 2 週間後に成分献血はできないこと, 次にいつ献血できるか 調べようとしたけど他県での献血データが分からないので調べられなかったこ と, 全血はまだ年間制限に達していないことを, 早口で, それでいて分かりや すく教えてくれた. 他県での献血履歴をルームの端末で調べられないというの はちょっと問題では? また, 1 冊の献血手帳に 1 年分のデータを記録できない というのも問題だろう. ただ, 1 年間に 1 冊の献血手帳に記録できないほど に献血する一部の人間のために献血手帳のデザインを新しくするというのも, コスト etc を考えるとそれはそれで問題なのかもしれない :-) とりあえずは オンラインでのデータの有効活用に期待したい.

カルピスソーダを飲み干し, ロッカーにしまった荷物を出し, 右腕に巻か れたバンドを外して, 献血ルームを後にした. その後で会った人から「顔が青 ざめている, 腕も青白い」という指摘を受けてしまった (^^; だんだんと回 復力がおとろえてきているのか, それとも昔からこんなだったのだろうか?



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